COLUMN お役立ちコラム

医療経営情報
文書作成日:2024/05/31
医療機関における夏季賞与の支給状況

今年も夏季賞与の支給時期を迎えます。ここでは病院と一般診療所における、直近5年間の夏季賞与支給労働者1人平均支給額(以下、1人平均支給額)などの推移をみていきます。

1
病院は21万円台に

 厚生労働省の調査結果(※)から、病院の夏季賞与の支給状況をまとめると表1のとおりです。

 病院の2023年の結果をみると、事業所規模5〜29人は1人平均支給額が21.9万円で、データのある2019年、20年に比べて増加しました。ただし、支給労働者数割合と支給事業所数割合は低下しています。30〜99人の1人平均支給額は21.1万円で、2020年以降減少を続けています。支給労働者数割合と支給事業所数割合は2022年に90%台になってから、減少が続いています。

2
一般診療所は20万円に届かず

 次に一般診療所の夏季賞与の支給状況をまとめると、表2のとおりです。

 2023年の結果をみると、1人平均支給額は、5〜29人が19.2万円で、2020年以降で増加が続いています。ただし、支給労働者数割合と支給事業所数割合は2年続けて減少し、70%を割り込みました。30〜99人の1人平均支給額は15.1万円で、前年から減少しました。支給労働者数割合と支給事業所数割合は、2020年以降減少が続いています。

 病院、一般診療所ともに、2020年以降はきまって支給する給与に対する支給割合が1ヶ月を下回っています。今年の夏季賞与はどのような結果になるでしょうか。

(※)厚生労働省「毎月勤労統計調査
 日本標準産業分類に基づく16大産業に属する、常用労働者5人以上の約200万事業所から抽出した約3.3万事業所を対象にした調査です。支給労働者1人平均支給額は、賞与を支給した事業所の全常用労働者についての1人平均賞与支給額です。きまって支給する給与に対する支給割合は、賞与を支給した事業所ごとに算出した、きまって支給する給与に対する賞与の割合(支給月数)の1事業所当たりの平均です。支給労働者数割合は、常用労働者総数に対する賞与を支給した事業所の全常用労働者数(当該事業所で賞与の支給を受けていない労働者も含む)の割合です。支給事業所数割合は、事業所総数に対する賞与を支給した事業所数の割合です。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。